能楽は七百年に亘る永い歴史を持ち、現在も連綿と演じ続けられている世界最古の舞台芸術です。
金剛流は能楽五流のうちの一つで、古くは奈良の法隆寺に奉仕した猿楽座の坂戸座を源流とし、室町初期には春日興福寺に勤仕する大和猿楽四座の一つとなり、のちに金剛座、そして現在の金剛流へと至ります。五流の中で、現在 関西を本拠地とする唯一の流儀です。
その金剛流の拠る金剛能楽堂の歴史は、古く徳川時代の四条室町の野村舞台にさかのぼり、歴代の金剛家により各々の改築や増築が成されてきました。その後、著しい老朽化の為、多くの温かいご支援をいただき平成15年に現在の京都御所前の地に旧能舞台をそのまま移築・開館し、今日に至っております。
お陰様をもちまして、金剛流の基盤を成す能の会である金剛定期能をはじめ、多くの能・狂言の会や、学生鑑賞会など、後世に能楽を伝えるべく次世代に繋がる会も各種開催されております。海外からの鑑賞者も増加し、日本の伝統文化の発信の拠点の一つとして評価され、この地に定着して参りました。
当財団は平成7年に財団法人金剛能楽堂財団となり、平成23年に公益財団法人の認定を受け、能楽を通じた芸術文化の発展に寄与することを目的として、世界無形遺産としての能楽の今後さらなる普及、発展を目指した活動を推進してまいりたいと考えています。
しかしながら、公演の運営や、活動の基盤となる能楽堂の諸設備補修工事など、維持・運営には多大なる費用を要し、このような趣旨から当財団では広く一般の皆様にも会員募集、ご寄附を募らせていただくこととなりました。
何卒趣旨にご理解ご賛同を賜りまして、皆様のご支援、ご賛助をお願い申し上げます。

金剛流二十六世宗家
公益財団法人 金剛能楽堂財団 理事長　　金剛　永謹

この法人は、金剛家に伝来された能楽堂・能面・能装束の保存、活用、公開等の事業を行うことにより、能楽の振興と普及を図り、もって京都府における伝統文化の継承振興と能楽を通じた芸術文化の発展に寄与することを目的とし、その目的を達成するため、次の事業を行う。

1. （1）能楽堂の保存、活用及び公開
2. （2）能面・能装束の保存、調達、活用及び公開
3. （3）能楽の公演と普及
4. （4）能楽伝承者の養成
5. （5）能楽に関する研究会、講演会等の開催
6. （6）その他目的を達成するために必要な事業

当財団では、能楽五流のうち唯一、京都を本拠とする流儀の基盤たる金剛能楽堂において、定期能をはじめ、数多の能・狂言の会や学生鑑賞会を開催。また芸術文化の発展に繋がるシンポジウムなどの催しにも施設を公開し、より多くの方々に、能楽堂という舞台空間の持つ独特の雰囲気、魅力に触れていただいております。そのような活動の中、能楽堂の移転、建設から二十年近くが経過し、本格的な設備改修、建物の維持管理のための修繕が必要となってまいりました。
能楽の振興と普及を図るとともに、京都の地に於いて、日本の伝統文化発信の拠点として、その発展に寄与してゆくという当財団の目的、事業をご理解、ご賛同いただき、篤いご支援をいただきますようお願い申し上げます。
ご寄付のお申し込みや詳細につきましては、財団事務局までお問い合わせください。

公益財団法人 金剛能楽堂 会員を募集しております。是非、ご入会いただきますようお願い申し上げます。

一、当財団の目的と事業をご理解いただき、ご賛同下さる個人、または団体を会員とします。

一、会員は正会員、特別会員、賛助会員があります。
入会金はございません。
会員は各々何口でもお申込みいただけます。会員のお申込みや詳細につきましては財団事務局までお問い合わせ下さい。

正会員会費　　毎年　一口　一万円
特別会員会費　毎年　一口　五万円
賛助会員会費　毎年　一口　十万円

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